賃貸運営の流れとは?貸主に必要な管理業務と管理会社の役割

管理会社と管理プラン

賃貸運営には「管理」が重要ですが、そこで必要となるのが「管理会社」の存在です。まずは、管理会社の業務内容を確認しましょう。

我々が言う「管理会社」とは、多くの方が想像されているような、駅前にある不動産屋さん(仲介会社/客付け業者)のことではありません。「管理会社」とは、マンションの所有者様(オーナー)と入居者様の間に立ち、賃料の集金代行、家賃滞納や苦情対応、入居者が退去した際のクリーニングや修繕などの日常管理を行うことを役割としている不動産会社のことを指します。

そんな管理会社では、各社料金や内容の異なる様々な管理プランを提供していますが、基本的には「自主管理型」と「管理会社委託型」に分かれています。

■自主管理型・・・入居者との賃貸契約までは不動産会社に任せるものの、その後の入居者からの要望や更新・解約手続き業務、ハウスクリーニング手配などはオーナー様ご自身で行うもの。

■管理会社委託型・・・契約締結から入居期間中、解約業務までを一貫して管理会社に行ってもらうものです。

上記のような「自主管理型」「管理会社委託型」をベースに、修理・保障サービス、入居者向けのサービスの有無などで各社異なるプランを提案しています。賃貸管理に関するご経験や知識、業務量などを照らし合わせながら上手に活用すると運用コスト削減にもつながるでしょう。

賃貸運営の流れ

さて、管理会社やプランを上手に活用するためにも、賃貸運営において貸主様が行うべき業務を知っておく必要があります。下記の賃貸運営の流れを見ながら、業務内容を確認しましょう。

  1. 募集業務
  2. 契約業務
  3. 入居中業務
  4. 更新/解約業務

募集業務

入居者を募集するこのパートを担うのは、基本的に不動産会社です。仲介業務をする不動産会社は、オーナー様との媒介契約締結、設備や状態の確認、募集図面の作成などを行います。また、各インターネットサイト(アットホーム、スーモなど)へ情報を公開し、問合せや、検討者とオーナー様の間で条件交渉などのやり取りも対応します。

但し、申込を承認するか否かは最終的にオーナー様のご判断になりますので、連帯保証人の有無や保証会社の審査など、管理会社から事前に選定について助言を貰うと安心でしょう。

契約業務

入居者が決まると、各仲介会社にて重要事項説明書の説明や契約書への押印業務があります。このような重要事項説明書や賃貸借契約書の作成・説明、押印などは、不動産会社が行うパートになります。契約の初期費用(敷金・礼金・前家賃等)の請求・回収もこのタイミングで行われます。

入居中業務

入居中の業務には、大きく2つの役割があります。「賃料管理」「クレーム・要望対応」です。賃料管理とは、入居者から※の賃料が入金されるので、料金額や未納状況を確認する必要があります。クレーム・要望対応とは、エアコンや家具などの設備の故障や不具合、共用部についての要望など、入居者からの様々な意見に対応する業務です。

「滞納された場合の対応ができない」「どこまで要望を聞き入れればいいか判断ができない」といった場合は、管理会社プランをおすすめします。督促状の作成や、修理の依頼など管理会社が対応してくれることが多いです。

※保証会社を利用している場合は借主から賃料が入金されます。未納の場合は、保証会社への確認が必要です。

更新/解約業務

契約期間の終了が近づくと、借主に更新の意思確認をする必要があります。更新の場合は当月の賃料とは別に更新料の回収が必要です。解約の場合は、退去の立ち合いと原状回復費用の折衝を貸主が行います。

退去後の原状回復は、次の募集業務にとっても非常に重要なポイントです。どの程度改修する必要があるのか、どの部分は借主負担にできるのかなどが明確でない場合は、管理会社に相談しましょう。

管理会社を活用しましょう

不動産業界で働かれている方や賃貸運営の経験がある方であれば、ご自身でできる部分は自分で行い、運営コストを減らしたいと考える方もいらっしゃるかもしれません。実際、上記のような賃貸運営の流れを把握し、書類作成や退去時の立ち合い、原状回復についての知識や経験などがある場合は、自主管理でも賃貸運営はできるでしょう。

管理会社に委託する場合と比べて、自主管理は原則「借主とのやり取りになる窓口が全て貸主様」という大きな違いがあります。もちろん、それぞれのパートを相談できる専門業者は存在するものの、急な対応が求められた際に必要な動きが取れない場合、賃料の減額など貸主様のデメリットになる可能性もあります。

管理会社に依頼をすれば、入居前から退去後までの管理を一緒に相談しながら進めることができますので、ご自身の賃貸運営に必要なプランを提供している管理会社を選定することをおすすめします。

リストサザビーズインターナショナルリアルティの管理サービス

弊社では1物件1担当制で、借主様が退去後の再募集も含めて1人が継続的にサポートさせていただいております。これまでの成約としては個人のお客様だけでなく、通信会社、インフラ、ITといった大手企業の法人契約の実績もございます。入居者の審査に困らない、安心した賃貸運営をサポートいたします。

また、弊社では物件に応じた管理料の設定をしております。お預かりする全ての物件の管理費を一律料金とするのではなく、築年数や設備、エリア等を考慮し、物件ごとに適切な管理費を設定させていただきます。

※詳細は下記のの記事もご覧ください。

賃貸運営に限らず、売却やマンション購入のご相談など、お気軽にご連絡ください。

高田 一洋

福井県あわら市出身。金沢大学工学部(機能機械工学科)を卒業後、大手コンサルティング会社を経て、志を実現するために当時取引先のリストグループへ入社。大手不動産会社10数社の内定を断り、リストグループの魅力に惹かれて入社を決意。

※本記事の内容は、2020年11月14日開催のセミナーでもお伝えしております。